幸せなマイホームとは
FP(ファイナンシャルプランナー)の会員誌である「Journal of Financial Planning」8月号を読んでいたら面白い記事がありました。
島原万丈氏が寄稿した「幸せなマイホームとはどうあるべきか」という記事です。
家族の形が変わりつつある現在、そして人生100年時代を意識した未来を見据えて、幸せはマイホームとは?を考察されています。
持ち家か賃貸か
「家を買う」というのは人生において大きなイベントであります。
私自身も、「家を買う」ことを考えていたりして、一軒家やらマンションならいろいろ見て回っています(いまは最高に高い時だと思っていますが)。
「家を買う」時に気になるのが、持ち家がよいのか賃貸がよいのか、ということです。
記事の中で、この点についても面白いことが書かれています。
・持ち家がよいか賃貸がよいか、の判断材料の1つにコストがある
・シミュレーションの結果、持ち出しに変わりはない、となることが多い
・今後、空き家が増加するので、持ち家が賃貸化されることもある
・市場全体としては借りる側の優位性が高まる
・コストを比較する場合、持ち家の場合は維持費やリフォームが過少に見積もられている
・これらを考慮すると、持ち家のコストが賃貸をはるかに上回る
ということだそうです。
今後、日本は人口が減少するわけですから、持ち家はコスト面でリスクが大きいということですね。
コスト面だけで考えれば賃貸の方がよい、ということになりそうです。
またもう1つ面白い知見が書かれていています。
新築住宅を買った喜びは、住み始めて5年くらいで築15年くらいの中古と変わらなくなる傾向があるんですって。
面白いですね。新築だからって幸せだと感じるのは5年間だけ、ということでしょうか。
この記事では、幸せなマイホームとは、そのマイホームのスペックではなく、そのマイホームに住んでどう生きるか、ということだと考察されています。
それを言ったら、元も子もないやん、ってなりそうですが…スペックに拘るよりも、どのように人生を楽しむかを考えてマイホームを持つのか、を考える必要があるということですね。
例えば、これからなら駅近に拘らなくてもいいはずです。テレワークがあり、今後ももっともっと浸透するはずですから。思い切って田舎に住んで、たまに会社に出勤するために都心に出かけるなんてスタイルもあるかもしれませんね。